「はっ?桃が帰ってこない?マサやんは帰ってきたのに?」
「ローラースケートを履いたひったくりを追いかけて行っちゃったんだってさ」
どゆこと?(汗)
Story40. 新たなる敵
「
。お前、桃城を見つけて連れ戻して来い」
「はいー?嫌だよ。元々買い出しに行きたくなくて押し付けたのに(オイッ)何で私が桃を探しになんか・・・」
「お前の携帯に入っている女子テニス部の隠し撮り写真・・・」
「あー!!何だか急に桃が心配になってきた!!
部長!心配だからちょっくら探しに行ってきまぁーす☆チャオ!!」
満面の笑顔で学校を飛び出した私は、桃達が買い物をしたはずのテニスショップまで急いだ。
「って言ってもテニスショップ遠いんだよなー。桃の奴、一体どこに行って・・・」
「「ぬぉおおぉぉーっ!!」」
「ん?」
足を止めて前方を注意しながら見つめると・・・。
自転車に乗って爆走する桃 に、なぜかそれを追い掛ける鬼太郎 がこちらに凄いスピードで向かってきていた。
「いたぁあ!!桃ゴルァア!!」
「ん?ゲッ!
!?」
「あんた!買い出しサボって何やって・・・」
っと!その時!!女性の鞄を片手にローラースケートを履いた
ニット帽の男が、私にタックルする勢いで突っ込んできた。
「
!そいつひったくりだ!止めろ!!」
「どけ女ぁあ!!」
「ひったくり・・・?あんたねぇ!ひったくりなんて今は!!」
タンッ!!(跳び)
「どうでもいいでしょうがぁああー!!!」
バキィッ!!(蹴り)
ドォウゥン!!
助走をつけて跳び上がった私の 膝蹴り は、見事ひったくり犯の 顔面 に命中し
犯人はその場で 綺麗な放物線 を描きながら 地面に沈んだ。
「おー。さっすが
」
「何が「さっすが」よ。買い出し投げ出してこんな所で油売ってたのね」
「おいっ。ひったくり犯動かねぇんだけど、いいの?これ」
「あ、鬼太郎。石田は橘さんに想いを伝えたの?」
「あぁ。2人とも順調に交際を・・・ って!んなわけねぇだろぉお!!(ちゃぶ台ガッシャーン!!)」
((おぉ。ノリツッコミ・・・))
感心する中、完全に伸びきっている男を見つめて私は手を叩いた。
「ま!ひったくり犯の事は忘れましょ。殺っちゃった時は殺っちゃった時よ」
「それヤバくね!!?(滝汗)」
「これもまた時が過ぎれば楽しかった想い出に・・・」
「ならない!絶対ならない!!時が過ぎれば、って時効のことだろ!それ!」
「そんなことより。桃!いい加減帰るよ!みんな待ってるんだから」
「何よあんた達!放して!!」
「「!?」」
「今の声!?」
鬼太郎と私は直ぐさま右隣りにある階段の先に目を向けた。
「杏の声だ・・・!!」
同じ時・・・ストリートテニス場にはザワめきが巻き起こっていた。
コートの中心には学校指定のジャージを着た男が2人。
杏はその片方の男に抱き寄せられるように肩に手を回されていた。
「そっちが約束したんだろ?そいつらを全員倒したら・・・あんたがデートしてくれるって」
右眼の下に泣き黒子を持った派手な男の腕を、杏は必死に振りほどこうと手を上げた。
ガシッ!!
「!!」
「気が強ぇトコもカワイーじゃねぇの」
しかしその手はいとも簡単に止められた。
「嫌いじゃねーぜ?そういうドゴォ!!
「ゴハァ!!?」
続きの台詞は見事、黄色いボールが顔面を直撃 したことによって悲鳴に変わった。
ストリートテニス場にいた全員がその意外な展開に固まっている。
「杏とデートですって?悪いわね。その子は予約済みなのよ」
全員の視線が一ヵ所に集まる。
もちろん、顔面を強打した男も、杏も、同じように視線を向けた。
そこには・・・ラケット片手にニヤリッと悪魔的な笑みを浮かべた
が堂々と立っていた。
「勝手に私の杏に触るんじゃないわよ!!(ドーン!!)」
「
ちゃん!!」
その時すでに・・・桃城と神尾の存在は無かったという。
((えぇええー!!?))←桃城&神尾
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ここの話し好きです。
漫画で読んだときからヒロインに
跡部の顔面にスマッシュ決めて欲しいとずっと思ってた(鬼か)
2009.11.27