「今日はみんなお疲れ様!オジさんのおごりだ。どんどん食ってくれ!!」
「キャー!タカさんパパ太っ腹ー!!」
「ありがとうございます!!乾杯ーっ!!」
Story36. 寿司食いねぇ!前編
こうして始まった地区予選優勝パーティー。
よぉーし!食うぞー!! って・・・ちょっと待て。
「うーん・・・」
「どうした。
」
ズズズッ・・・。とお茶を啜りながら唸っていると隣に座っていた兄貴が顔を覗き込んできた。
「うをぉお!?ビックリした」
「何を浮かない顔をしている」
「えっ?あっ、いやー。ちょっと・・・私ここにいていいのかなぁ?なんて思ったりして」
「なぜだ」
「んー。頑張ったのはみんなだし・・・私、何かやったかな。って考えたら何もやってなかったような・・・気が」
正直・・・ 馬鹿な応援しかしてなかったのは一応自覚あるし(あるんだ)
みんなに心配と迷惑しかかけてないような・・・。ような・・・。
心配と迷惑しかかけてねぇ・・・!!(今更気付いた)
何だかもう・・・!!一緒にお寿司を食べることすら恥ずかしい!!
もういっそ 私をネタに握って下さい!!(なぜ)
ポンッ・・・。
「へっ?」
いきなり・・・兄貴は私の頭に手を置いて優しく撫でた。
眼鏡の奥にある鋭い瞳が、一瞬だけ柔らかくなった。
「お前はよくやった」
「えっ・・・?」
「正直要らん応援もあったが ・・・全員のモチベーションが
いつもより上がっているようにも感じた。お前が、ずっと声を出して盛り上げていたからな」
「兄貴・・・」
最初の一言が 感想の9割 を占めていたように聞こえたのは気のせいでしょうか?
「くだらない事を心配している暇があったら食べろ。油断するとすぐに無くなるぞ」
「う、うん!じゃあ兄貴のお寿司いただきー!!・・・あれ?」
照れ隠しで、元気よく返事を返した後に兄貴のお寿司を横取りしようと見てみると・・・
なぜか私が好きなネタばかりが残されていた。
えっ?あれ?兄貴に好き嫌いなんて・・・。
「お前、これ好きだろ?」
あれ・・・?
「あれぇえー!!?(汗)」
ガタガターン!!
見事に椅子からずっこけた私を見て、兄貴の眉間にシワが寄った。
「何をしているんだ・・・お前は」
「だだだ、だって!だって!!」
い、言えない・・・!!
さっきの兄貴に・・・ ちょっとキュン☆ときたなんて口が裂けても絶っ対言えない!!!
「ど、どうした
ちゃん!?(汗)」
「手塚が何か言ったのか?」
「はひっ!?(めっちゃ声裏返ったな)ち、違う!!今のは!
兄貴は仏頂面で鉄仮面で年齢詐欺男っていう設定だからギャップは必要ないって話で!!」
「何を言ってるんだお前は(怒)」
「つまりはいきなりギャッパー(ギャップを操る人)になられても
私の脳内がピンタリアン(ピンクで一色)になっちゃうから
ドキがムネムネしちゃうって事で!!(胸がドキドキしちゃうって事で)」
「日本語を話せ!!(激怒)」
「あーもー!!菊ちゃん達の所に行ってくる!!!」
ダッシュでその場から逃げ出した私は偶然目に入った菊ちゃんに
タックルをかますように突っ込んだのだった(迷惑だ)
後半へー。つづく。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
出たよ。手塚お兄様の貴重なデレ(違う)
あ、ちなみにヒロインが叫んでる
訳の分からない単語(ギャッパー・ピンタリアン等)
これは俺が日常で使っている俺用語です。
みなさん。流行らせてね(流行るか!!)
2009.4.26