「あれっ?そういえば・・・リョーマは?」

「あぁ。竜崎先生と病院に行ってるよ」

「あ、そっか」












Story35.      DNAの神秘












見事優勝を勝ち取った青学メンバー。
そのまま帰るのかと思ったら、なんとタカさんがお家の店・・・「河村すし」に招待してくれたのだ!!



すっげぇ!貸し切りだ!貸し切り!!



さて、残る役者は後1人なんだけど・・・。










「リョーマ遅いなぁ・・・。兄貴、ちょっと外出て見てくるよ」










ガラッ!!










外に出ると私はキョロキョロと辺りを見渡した。
リョーマの怪我・・・思ったより酷かったのかな?
不安になっていると1台の車が目の前で止まり、中からリョーマが降りてきた。










「リョーマ!!」

先輩?」

「良かったぁ。怪我は?」

「たいした事ないっス・・・」

「そっか!ところで誰の車で・・・」










運転席と助手席を覗き込んだ瞬間・・・私は窓にビタッ!!と張り付いた。(怖ぇよ)










「桜乃ちゃん!!」

先輩。また会えて嬉しいです(笑顔)」










私は嬉しくて天にも昇る気持ちです!!(じゃあ昇れ)










「おやっ。なんだい 、桜乃のこと知ってるのかい?」

「えっ?あれ・・・何でスミレちゃんがここにいんの?

「いちゃ悪いのかい」

先輩。私のおばあちゃんなんですよ!」















ワンモアプリーズ?(何だ)










おばあちゃん・・・?

えっ、おばあちゃん?

OBAACHAN?(しつこい)















はぁあぁぁ!?バーちゃん?!スミレちゃんがバーちゃん!!桜乃ちゃんが孫!!?」

「はい!(笑顔)」

「なんだい。そんなに驚くことかい?」


「ありえない・・・ありえないわ!!どうやったらピンクジャージ着たトドから
 こんな可愛い子猫ちゃんが孫として産まれるの!?(失礼極まりない)DNAのミステリィー!!!


「お前いまから学校に来い。ゆっくり話そうじゃないか」


「何だよ!今日は何なんだよ!!杏の兄貴は大仏だし!(違う)
  桜乃のバーちゃんはトドだし!!(激しく違う)血の繋がりを微塵にも感じませんね!!」


「私はお前と手塚の血の繋がりを微塵にも感じんがな」















リョーマと桜乃は胸の中で竜崎先生に静かに同意した。















「まぁとにかく・・・マネージャーや。あいつらがハシャギ過ぎんようによく見ておいてくれよ?」

「えっ?あっ・・・はい」

「じゃーな」

「さようなら。リョーマ君、 先輩」










走り去っていく車を見送ってリョーマと目が合うと、リョーマは優しくニコッと微笑んだ。










「眼なら本当に大丈夫だよ。 先輩」

「あっ・・・気にしてたのバレた?」

「バレバレ」










思わずごまかし笑いをする私の頬を、リョーマがそっと手の平で包み込んだ。










先輩・・・約束」

「約束・・・?」

「言う事、何でも聞いてくれるんでしょ?」










そうだ・・・全戦全勝したら1つだけ言う事を何でも聞くといった約束。
リョーマは見事に果たしたのだ。










「えっと・・・あの、今じゃなきゃ・・・ダメ?」

「ダメ」

「でも・・・リョーマ」










顔が近すぎて穴という穴からが噴き出しそうなんですが(またかよ!!)















「今じゃなきゃ・・・嫌だ」















もうティッシュじゃ間に合わねぇ!!

バスタオル持って来い!!(出過ぎだろ!!)




落ち着け!落ち着くんだ私!!鼻血落ち着けばもまた涼し(意味不明)















「えーっと・・・じゃあ、お願いって何?」










私のその言葉にリョーマはニヤッと笑みを浮かべた。
あ。なんだか嫌な予感?










「眼、閉じててよ」

「眼?何で」

「いいから」

「んー?はいよ」










黙って言われた通り目を閉じると、リョーマの動きが分からなくなった。

ただ感じるのは、リョーマの手の温もりと・・・優しく引き寄せられる力だけ。















・・・先輩」















「はい!そこまでー♪」





ゴツッ!!










次の瞬間頭に走る激痛と響く鈍い音。

不二君が私とリョーマの頭を両方持ってぶつけ合った音だった。










「ノォオオォォォー!!(痛)」

「ぐあっ・・・!!(汗)」










私とリョーマは同時に頭を抱えながら座り込む。

やった本人の不二君は涼しい顔で笑っていた。



ヤベェー!!なんかオーラがいつもより邪悪な感じぃい!!?










「ハァ・・・少し目を離した隙にコレだ。
 やっぱり君には1度地獄を見せないと分からないのかな越前?(笑顔)


「す、隙を見せる方が悪いんスよ・・・(まだ痛い)
 それに不二先輩棄権負けしたじゃないっスか。負け惜しみ?(ニヤリッ)


「フフッ・・・2度とそんな口をきけなくしてあげるよ(開眼)


「2度と邪魔できなくさせましょうか?(黒笑顔)」










「ススス、ストォープ!!!」










ドス黒オーラに包まれた2人の間にシュバッ!!と割り込むと私は2人の距離を離すために
両手を広げて片足を上げ『命』という時を身体で表現した。(この行動に意味はない)










・・・回復が早いね」

「あ、根っからの石頭なもんで」

(だからかなり痛かったんだ・・・)

「それより!なんかよく分からないけど喧嘩はやめー!!えっと・・・だから・・・
 リョーマと不二くん!全戦全勝のお祝いに今度何か奢るから!ね?これでいいよね!?」

「うん・・・まぁ、 がそう言うなら」

「いいっスけど・・・」

「よかった!じゃあ早くお店に入ろう!みんな待ってるよ!!」










お祝いが待ちきれなくてウキウキしながら私はタカさんのお店に入っていった。





こうしてお祝い・・・いや、暴走祭りのコングは鳴り響いたのだった。















〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

テニプリのDNAは神秘の塊だと思う(激しく失礼)

もー。こうなったらテニキャラ全員の兄弟や

家族の顔が気になりますよね!!

えっ?不二姉?

・・・あぁ・・・あの姉弟はどちらも美人だったか・・・(遠い目)







2009.3.22