「地区予選準優勝不動峰中学校・・・そして、優勝!青春学園中等部ー!!








青春かぁ・・・ブフッ!!(笑)(台無しだよ)












Story34.      また会いましょう












さてさてー?無事優勝も出来たことだし。
ちょっくら不動峰さんの所に挨拶にでも行きますかね。










「あ?おいっ、どこ行くんだよ ー?」

「すぐ戻るからー!!」










不動峰が向かったと思われる方へ走り出すと、私は興奮で思わず笑みを浮かべた。





今日の試合はどれも凄かった!!

あんなに興奮したのは久しぶりだ!!

だから不動峰にたった一言だけ・・・たった一言だけ伝えたかった。

「ありがとう」っと・・・。





なのに・・・。










「あれっ・・・?」










迷うとはどういう事だぁあー!!?(あれぇぇぇー!!?)




















「兄さん。今日の試合・・みんないい試合だったわね」

「あぁ。青学には、都大会で必ず借りを返すさ」

「深司の試合では少しヒヤッとしたけどな」

「何だよそれ・・・別にあれは俺のせいじゃないだろ・・・?
 あの1年は同情集めすぎなんだよ・・・自分が悪いくせにさ・・・」

「俺が悪かったよ・・・深司(汗)」

「あれ?なぁ・・・」

「どうした?石田」

「向こうから走って来るの・・・青学のマネージャーじゃないか?」

「「「えっ?」」」










全員が一斉に後ろを向くと、まるで赤色に突っ込む闘牛の如く走り込んでくる の姿を捕らえた。










「おぉおぉぉぉ!!大仏様ぁあぁぁー!!!」










ドッシーン☆ドサッ!!










「ガハァッ!!(苦)」

「「「橘さぁーん!!(汗)」」」










ガバーッ!!と抱き着いた の頭は見事に橘のみぞおちを強打し

一撃必殺をくらわせたと言ってもよかった。










「うわぁあぁ!!よかったぁぁぁ!!見つかって!!」

ゲハッ!ゴホッガハッ!!(苦) て、手塚!?どうしたんだ!!」



「あのねー!不動峰捜してたんだけどねー!美女に見とれてたら迷ってねー!(バカか!)
 青学も見つからなくて・・・って言うか自分が来た道も分からなくなってねー!(アホか!)
 遭難したかと思った!もうダメかと思ったぁ!!










すっげーダメな奴だこいつ・・・!!










「もうこうなったら愛しい杏の香りを捕らえようと(香り!?)ウロウロしてたら私のこの鼻が
 ピコーンピコーンってなって見事発見ってわけよ!!(何だピコーンって!?)
 ナイス私!(違う)ナイス杏の香り!(キモい)
 これぞ愛の力が成せる技!!(激しく違う!!)



「分かった・・・分かったから手塚。どいてくれないか?」

「へっ?」










落ち着いて状況を把握すると・・・大仏様は地面に倒れ
私は組み敷くようにその上に馬乗りになっている状態だった。










ワァオ!!(じゃねぇよ!!)










キャー!!何で私、大仏様を押し倒してんの!?普通逆じゃね!?(問題点はそこじゃない)
 あっ、そうか!実は大仏様ってコッチ!?(どっち?)
 押し倒すより倒される方が萌えるっていうタイp「いいからさっさとどけ!!(怒)」










いやん。怖ぁーい。(誰)





渋々大仏様から降りると私は握手を求めて手を差し出した。










「なんだ?」

「今日はありがとう!すごくいい試合だった!!」










私のその態度に不動峰は全員驚いたような表情をして見せた。










「大仏様の試合を見られなかったのは残念だけど、強かったよ・・・不動峰。これからどんどん強くなるよ!!」










大仏様は口元をニヤッと上げると、私としっかり握手を交わしてくれた。










「また都大会で会おう?私、また不動峰と青学の試合を見たい。絶対に上がってきてね!!」

「あぁ。もちろんだ」










その言葉と笑顔が嬉しくて・・・。
は満面の笑みを浮かべてそれに答えた。










(わっ・・・!!)

(嘘だろ・・・)

(・・・可愛い)










2人の様子を見ていた他のメンバーは、 の笑顔を見た瞬間カァッと顔が熱くなるのを感じた。










「あっ!私そろそろ皆の所に戻らなきゃ!!」

「・・・戻れるのか?1人で」

「うっ・・・!?(汗)」



「あっ。いた! ー」










声がする方へ視線を向けると、不二がテニスバッグを抱えながら手を振っていた。










「不二くん!!」

「じゃあ、またな」



「あっ!ちょっと待って大仏様!!」

「ん?」

「呼び名」

「呼び名?」

「手塚じゃ兄貴と被るの! って呼んで?」










大仏様は一瞬ポカンッとしたが、すぐに笑って「あぁ」と私の髪を撫でた。










お?おぉおお!!?なんだろうか!このシチュエーションは!?

思わず「キュン」っとしたジャマイカ!!(日本語変)










「あ、じゃ!じゃあ大仏様もみんなも元気でねー!!」










恥ずかしさのあまり走り出そうとした瞬間、伊武が私の手を握ってそれを止めた。










「伊武・・・?」

「また・・・」

「ん?」

「また・・・会お」










聞き取りにくかったが、伊武は確かにそう言った。
はニカッと悪戯に笑うと「もっちろん!またね!!」と言って不二のもとへと駆けて行った。




















「じゃあ・・・俺達も帰るか」

「そうですね」










不動峰メンバーが全員出口に向かって歩き出すと、遠くから の大声が会場中に響き渡った。










「あっ!石田ぁー!!

「えっ・・・?俺?」










石田を始めに全員が振り返ると、 が大きく手を振りながら笑顔で叫んだ。










「私は応援してるからいつでも相談しなよー!
きっと大仏様も石田の恋心に気付く日が来るさぁー!!















次の瞬間、不動峰全体に気まずい空気が流れたことは言うまでもない・・・。















〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

長くなった・・・(汗)

ヒロインは黙ってれば可愛いのになぁー。

そして、この後にみんなの石田に対する

態度がギクシャクになればいい(最悪だな)







2009.3.15