「あー・・・。出血多量で死ぬかと思った」
原因鼻血ですが(えっ?)
「あれ?あそこにいるのは・・・」
Story30. コンビネーション
遠くにいても分かるわ!!
あそこにいるのは 我が愛しのマイハニー杏ちゃん!! っと・・・?
その隣にいるのは誰かしら?
長い黒髪+2つに分けた三つ編み+ペコペコと頭を下げるその姿・・・。
カシャカシャカシャ・・・(計算中)チーン♪(終了)
答え・・・めっちゃ可愛い。好みだ。
しかし・・・その2人の前に立っているあの男。さっきから何か怒鳴っているみたいだ。
オマケに邪魔だ(そこかよ)
「おーい。
ー!!」
「ん?桃!!」
「おっ?あそこにいるのって」
「そう!杏ちゃ・・・」
パァン!!
「あぁっ!!」
次の瞬間、男は杏の可愛い顔に平手打ちをした。
「杏!!? 」
「
・・・ちゃん?」
ブチィ!!
倒れ込む杏を見た瞬間・・・私の中で何かが勢いよくキレた。
「桃!!お願い!!!」
「あいよ!」
私の隣にいた桃が走り出す。その後ろを私も負けない速さで追い掛けた。
「おいおい。そこのお兄ちゃん!」
「あっ?」
「女の子に手を出しちゃー・・・いけねぇな。いけねぇよ。
!!」
「あいよ!!」
走りながらに桃は姿勢を下げた。
その両肩に私は両手をついて1回転をしながら・・・。
「うをぉりやぁあぁぁー!!」
ズコォオォォン!!
足を男の脳天に落として着地をした(すごっ!?)
「バッチリじゃん。俺らのコンビネーション」
「だねん♪」
パチンッ!っとお互いハイタッチを交わした所で地面に沈んでいた男が頭を抱えながら起き上がった。
「テ・・・テメェら」
「チッ・・・。まだ息があったか」
「えっ?止める気満々だった?(汗)」
桃はトドメをさそうとしていた私の襟首を引っ張ると堂々と立って男を見下ろした。
「生きててよかったなぁ?死にたくなけりゃ逃げた方がいいぜ?こいつ止まらねぇや」
「2度とこの子達に手ぇ出すなよ!今度こそ息の根止めてやっからなぁー!!」
「ヒイィ!!(汗)」
今にも泣き出しそうな顔で「クソッ、覚えてろ!!」っと叫ぶと男は逃げるように走り去っていった。
「覚えてろ」って・・・!!(笑)(そこツボるのか)
「
ちゃん!!」
「(パァア)杏!!」
両手を広げると杏は満面の笑顔で私の胸に飛び込んで来た。
あぁん!もう杏ったら可愛い可愛い!!
何ならこのまま押し倒(待て)
「助かったわ
ちゃん!モモシロくんも」
「ありがとうございます先輩方!私のせいでこんな・・・」
「いーって。いーって」
「そうだよ気にしないで!ところであなた名前は?」
「り、竜崎です」
「違う。下の名前」
「えっ?桜乃・・・です」
「名前までカワユス!!」
桜乃ちゃんに抱き着こうとした瞬間・・・桃に襟首をつかまれた。
「おら!いい加減お前は試合に戻れ」
「あぅー・・・。じゃあ杏達も一緒に行こうよ。お兄様の試合見に来たんでしょ?」
「うん!」
「はっ?兄って・・・」
桃の表情を見て杏はおかしそうに笑うと片目を閉じて見せた。
「橘杏!今、青学と試合してる不動峰の部長の妹だよ♪」
杏の笑顔は究極に可愛かったのだが・・・。
私はその辛い現実に再び涙を流したのだった・・・。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
桃とヒロインは「体力コンビ」
組めば最高のパフォーマンスを見せてくれます。
いやー。でも踵落としって・・・。
痛いだろぉーなぁー・・・(他人事)
2008.12.4