「スゲーェ!見たか!?」
「見た見た!!」
「ブーメランスネイクだってよ!!」
会場は一気にヒートアップ!そりゃそうだ。あんな技見せられちゃ興奮もするっての!!
Story29. MH5
「すごい!すごいよ薫っち!いつの間にそんな魔球を打てるようになったんだ!?
あっ!魔球を打つ時のBGMはアレなんてどう?ブーメラン♪ブーメラン♪ってやつ!!」
「うわっ!
!手塚・・・手塚がすごい顔で睨んでるにゃ!!(汗)」
「よしっ。行け!薫っち!CD無いから私が全力を込めて歌ってあげるわ!!」
「退場にさせられるにゃー!!(汗)」
「
!菊丸!試合が終わるまで走ってこい!!(怒)」
えぇええぇぇー!!?ガー(゜Д゜;)ーン!!(菊丸)
しかしその後、薫っちが打つのはミスショットばっかり。
もう1度ブーメランスネイクをしたいのか・・・なんと7連続失点をしてしまった。
ゲームカウントは3ー0で鬼太郎がリード。
ベンチに戻ってきた薫っちにスミレちゃんは言った。
「海堂よ。お前のテニスはどういうテニスだったかな?」
マムシと言われた男・・・。
そのテニススタイルは確か・・・。
コートチェンジの瞬間。薫っちがすれちがう鬼太郎に言った。
「このままじゃ終わらせねぇ。絶対にだ!!」
薫っちの目にはもう、迷いとかブーメランスネイクとか・・・
そんなものは一切消え失せていつもの薫っちに戻っている気がした。
薫っちはどんなに危ない状況でも諦めない。
どんなに相手にリードされようと全力で追い付く。
しつこくしつこく・・・。
それがまさに薫っちの本当のテニス!!
「が、頑張れ!頑張れ海堂薫ー!!」
そして・・・ついに。
「ゲームセット!ウォンバイ・・・青学海堂!7ー5!!」
「やった!薫っち最高ぉー!!」
飛び跳ねる私の腕を誰かがグイッ!っと引っ張ったせいでガシャンとフェンスに背中をぶつけた。
「いったぁー・・・」
「ご、ごめん。先輩・・・大丈夫?」
「んぁ?リョーマ。どした?」
「次、俺の試合だから」
「あ、そっか。よしっ!頑張れよ!」
「あのさ・・・
先輩」
「ん?」
「見ててね?俺のこと」
リョーマはゆっくりと私の手に自分の手を重ね・・・指と指を絡めながら、ジッと私の目を見つめた。
「リョー・・・マ?」
吸い込まれそうな綺麗な瞳が近付いてくる・・・。
リョーマの前髪が私の頬に触れた所で私はリョーマの肩に手を置いて小さな抵抗を表した。
「
先輩・・・?」
「は・・・」
「は?」
「鼻血でる(真剣)」
即座にリョーマから離れると背を向けて猛ダッシュした。
ダダダダダダァーッ!!
出る出る出る!鼻血が出る!!
今なら水鉄砲の如く鼻血が出せる!!(嫌だなそれ)
MH5!!(マジで鼻血でる5秒前)
何だ!?急に何だリョーマの奴!!
あんな顔目の前で見たら世界中のお姉さんが脳殺される!!
こいつは新世界の神になれる!!(ならない!ならない!)
私はとりあえず鼻を押さえながら興奮が治まるまで会場を走り回ったのだった・・・。(馬鹿だこいつ)
「逃げちゃった・・・残念」
ニヤッと笑うと隣に座っていた手塚が立ち上がった。
「越前。何のつもりだ?」
「部長・・・何のつもりだったと思います?」
挑発的な口調に手塚の眉がピクッと上がった。
「
に手を出すな・・・」
「へぇー。部長ってシスコンだったんスね?」
黙って睨み合う2人に目を向けながらもう1人密かに笑っている男がいた。
「いいデータがとれた・・・」
それらを全て見ていた海堂は見なかったことにしよう。っと目を閉じたのだった・・・。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
やっぱり手塚はせっかくだからシスコンじゃなきゃ!
っと思った。(賛否両論の予感)
悩んだんですよ。悩んだんですけどね。
ルーキーvs兄貴って何だか面白そうじゃありません?
あ、この小説基本「面白い」で設定決めていくんで。(問題あり)
2008.10.18