私の隣には・・・

苦手で、苦手で苦手で苦手でしょーがない人物がいます。

その名は・・・・・








天下敵の








「おはよう


ガタガッターン!!!!!


「今日も元気な挨拶ありがとう♪」



してませんから!!挨拶なんてしてませんから!!!!







現在、私の隣でニコニコニコニコ笑顔を振り掛けるのは
何を隠そう(隠さないけど)テニス部の天才と呼ばれ、その甘い笑顔は
どんな女性をも虜にするほほ笑みの貴公子。

『不二周助』

それが私と同じクラスでしかも隣の席だったりする。






「長い説明ありがとうw」


出たっ読心術―――っ!!!いつ心の中読んだの!!?
しかもその笑顔!!そこらへんにいる乙女に向けてみ?
瞬殺だよ!!?一瞬で落ちるよ!!!!







「ねぇ ?今日さ放課後時間ある?」

「放課後デスカ?」


「そう放課後。実は が好きそうなお店見つけたんだ。よかったら一緒に」
「すんません!私は今日ピアノのお稽古がっ!!!」


「なに?(開眼)」
「なんでもありやっせん!!!!(滝汗)」







そして今日も私と不二氏の放課後デートが決まった。
(デートじゃねぇのに周りが勝手にそう言ってる)






ちゃーん♪おっはよーん!!!!」
「菊ちゃん!!おはよっ!!」



不二と私の間に入ってきたのは同じくテニス部の菊ちゃん!
いいところに来たな菊!!助かったよ!!!




「ねーねー!聞いて!昨日さぁ」




菊ちゃんは昨日見たテレビのことや今日のテニス部について話出す。
その間私はうんうんっと頷きながら話を聞く。


「それでね大石の奴ってば」
「うんうん。うそだー!!あはは!!!」











「フフフッ・・・英二?いい加減自分の席に座ったら?」





さようなら私の安らぎの時間!!!(涙)
今いい感じに癒されてたのに!!魔王の一言でこっぱみじんだ!!!
菊ちゃんは私に負けないほどの冷汗を流している。
そりゃそうだよなー。



自分の命の危機だもんね!!







「そ、そうだにゃー。そろそろ授業始まるし!」
「えっ!?いや、まだ大丈夫だよ菊ちゃん」

「いやいや、 !俺やっぱ戻るにゃ!頑張って!!」
「ちょっ!待て!オイッ・・・置いてかないでぇえ―――っ!!!(泣)」



自分だけ逃げやがってあの猫!!!
なんだ!?自分の身を守るだけで精一杯か!!?

残された私は魔王様への生贄かぁあ!!!!!









こうして毎日私の精神は削られ続ける・・・・・。













キーンコーンカーンコーン・・・・・。



「さ、 。行こうか」
「うん。でも部活は?」
「今日は無いんだ。お休み」
「へぇー。そうなんだ・・・」


「うん。正確には無くしたw」




私は何も聞こえなかったー!!
まるで本当は部活があったのに不二の手で部活を無くしたなんて単語聞こえなかったー。





「手塚ー!!どこにいるんだー!!?」
!!不二ぃ!!!手塚が行方不明だにゃー!!!」


私はなにも聞こえなーい!!!!(最低)










「さ、行こうか♪」
「はい!!!(滝汗)」





心の中で手塚に同情し、合掌を送った私は不二と一緒に学校を出た。








「ね、
「はひっ!!?」

「あのさ・・・」
「うん?」

















「僕のこと嫌い?」



「・・・はっ?」








見れば、寂しそうな顔で私を見つめる不二。
私は一瞬返事をするのが遅れた。








「なに、どうしたの急に」
「だって、いつも僕を見るとき怖がってるみたいだし・・・」
「そ、それは」





黒いオーラが怖いなんて言えない(悩っ)





「嫌い・・・だよね」
「違う、嫌いじゃない!!」
が好きなのは英二なんでしょ?」





なんでそうなってるんだよ!?(汗)
どっからそんな噂が流れてるんだよ!!!






「いつも英二を話してるとき楽しそうだしね?でも僕と話すときはあまり笑わないでしょ?
 だから・・・僕が嫌いなら言ってくれればいい。もう無理やり誘わないし話しかけない。
 今まで気付かなくて・・・ゴメンネ」





「ち、違う!私が好きなのは菊ちゃんじゃなくて・・・」


「英二じゃなくて?」






毎日、不二を待って一緒に帰ってるのは




なんだかんだ言って不二が・・・










「不二が・・・好きなの」





嫌いなんかじゃない。
不二が好きなの。一緒に帰ってるとき・・・いつも楽しかった。

友達と思ってたのに、いつの間にか好きになってた自分がいるの。






「嫌いなんかじゃない。不二のことが・・・好きなの」





いつも隣にいる不二が、好きなの。













「わかった・・・じゃ、両思いってことでこれからよろしくね♪」
「うん・・・はぁ!!?」
「なに?」


「なに?っじゃないよ!!それだけ!!?」
「うん?だって が僕のこと好きなのわかってたし」










なぬっ!!?










「僕は一生懸命アピールしてるのに気付かなかったでしょ?
 しょうがないからちょっと鎌をかけてみたんだ。僕のこと嫌い?って」




「・・・・・最悪だぁ・・・・・(涙)」










不二はクスッと特有の笑みを浮かべるとギュッと私のことを抱き締めた。
見上げると嬉しそうに笑う不二がいて、自然と私も不二の背中に手を回した。









ま、いっか。


まんまと魔王の罠にハマった私・・・
一生かかってもこの罠から逃げ出すことはできないだろう。





まぁいいか。一生捕まってても。


この腕の中にいつまでもいたいから・・・。












〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
何が書きたかったんだ私はっ!!?(知るかっつーの)


とりあえず不二は腹黒くて策士で魔王だと思う。






2006.5.2