・・・・・いい加減うるさいんだよねー。


・・・・・あいつまた怒ってんのか?








LIKEorLOVE








「桃城!それマジうけるから!!!」




うけないっつーの。




「だろ?だろ?最高だって!!」




最低ですよ。本当に。




私のクラスにいる中心人物、桃城武。
こいつはとにかくうるさい!テニス部の連中とよく騒ぐ。


いい言い方をすれば元気がいい。悪い言い方をすればやかましい。





その大騒ぎを隣で聞いてる私の身にもなれっつーの。








「あ、ヤベェ!!おれ英語の宿題忘れてた!!」
「はぁ?!それヤバくね?」
「うー・・・。あ、そうだ!なぁなぁ !!お前英語の宿題やったか?」
「ん?まぁね」
「見せて!!」




顔の前で手を合わせてお願いポーズをとる桃。
私は溜息をついて机の中から英語のノートを取り出すと桃に渡した。




「おー!助かったぜ!サンキューな!!」
「どーいたしまして・・・」



少しは学んでほしいもんだよ。
あんたこの前も化学の宿題忘れなかった?




「あとでなんかお礼すっから!悪ぃな!」




はいはい。期待してますよ?
あんたのお礼はいつも購買のコロッケパン。私の好きなやつ。
もしかして桃もコロッケパン好きとか?
よしっ。後で聞いてみよう。もしかしたらコロッケパンが好きな者同士・・・
話が弾むかもしれん。(どんな話だよ)



別に桃が嫌いってわけじゃない。むしろ好きな方だ。
面白いし、桃の話は聞いてて飽きない。
女友達とはまた違う気楽さがあるんだ。




私は嫌いじゃないよ?桃のこと。















今日の朝練も終わって荒井の奴等とバカやってるときに
俺は重大なミスを犯した。




「あ、ヤベェ!!おれ英語の宿題忘れてた!!」
「はぁ?!それヤバくね?」




ヤベぇーよ!!あー!今日も呼び出しくらうことになっちまう!!
こうなったら誰かに見せてもらうしか・・・・・


見せてもらうとしたら・・・・・1人しかいねーよなぁ?





「なぁなぁ !!お前英語の宿題やったか?」
「ん?まぁね」
「見せて!!」





こいつは俺の隣の席に座る、
宿題忘れたときやテストが近くなるとよく頼る。あ、俺がな。
いっつも俺と話すときは不機嫌そーな顔してくんだよなー。俺なんかしたっけ?


いい言い方をすれば大人っぽい。悪い言い方をすれば無愛想。





女のダチとしゃべってるときは普通に笑ってんだけどなぁ〜。





「はい。どーぞ」
「おー!助かったぜ!サンキューな!!」
「どーいたしまして・・・」




相変わらず綺麗にノートとってんなー。
この前見せてもらった化学も見やすかったし・・・・・
やっぱノート借りるなら に限るな!!




「あとでなんかお礼すっから!悪ぃな!」




ノートを借りるたび、俺は購買のコロッケパンをお礼に買う。
最初はこんなんでいいのか悩んだけど、あいつコロッケパン好きみてーだし
それからずっとお礼はコレって決まってんだ。


周りの奴等は勘違いしてんだよなー。みんな は無愛想だって言うんだ。
案外あいついい奴だぜ?俺の話は真剣に聞くし、笑えば・・・まぁ可愛い方か?
普段笑わねぇからなぁ・・・俺しか知らねぇ の一面ってやつ。




いいかもしんねぇ。














昼休み。女子達はお弁当を持って・・・男子達は購買へ駆け込む。





ー!ほらよっ!!」
「ほい。サンキュー」




桃が投げた物は が見事にキャッチ。
それは人気が高くてなかなか食べられないと噂のコロッケパン。





「よくあの混雑の中買えるねぇ。感心するよ」
「まぁな!ところで 。お前放課後って何してる?」
「放課後?弓道部の練習だけど?」




「じゃあさ、終わったら待ってろよ!うまい店見つけたんだ!」
「ほぅ?桃の情報なら間違えないね?じゃあ放課後に」
「おぅ!」















今はまだLIKEでいい。

今はまだ友達関係がいい。

今はまだ一緒にいればいい。

今はまだ気付かなくていい。





あいつの事をもっと知るには。
こいつの事をもっと知るには。








もう少し時間が欲しいから。












〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
私は一体何が書きたかったんですか?(聞くな)

とりあえず桃夢を書きたかったのは確かです。


あー。コロッケパンが食べたい。






2006.4.30