「おはよー。手塚」

「不二。」

「ん?何、その紙?」

「企画書・・・らしい」















1周年記念特別編!!!(お題青学)















青学男子テニス部の部室にてレギュラー全員による緊急ミーティングが行われた。








「はぁ!?ここのサイトの管理人から渡された企画書!?」

「らしいよ。なんかこのサイト4月20日で1周年になるんだって。その企画だって」

「ハッキリ言って興味ないんスけど・・・」

「で?企画って何なんスか・・・?」

「見てみてよ。手塚」

「・・・あぁ」










机の上に1枚置いてある紙を手に取ると手塚は全員に目を向けた。










「・・・開くぞ」



(((((・・・コクンッ・・・)))))










手塚は半分に折りたたまれた紙を開くと書いてある文字を読み上げた。















指令    の好きな人を探れ。
















・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。










「「「はぁあ!!?」」」





「えっ!?これを俺たちがやるの!!?」

「っていうか何考えてるんスか!あの管理人は!!」

「何も考えてないと思うよ?」

「同感。」








「って言うか・・・ に好きな人いたんだ?」










・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。











「誰だろう?」

「聞いたことないし・・・」

「手塚知ってる?」

「なぜ俺に聞く」

「知りたい人―?」








「「「「「はーい。」」」」」








「じゃあ決まり。絶対 に好きな人吐かせちゃお!!」

「でも、誰が聞くんスか?」

「うーん・・・。ここはやっぱり」






















「にゃんで俺たちなのぉー!!?」

「しょうがないよ英二。じゃんけんで負けたんだから」








1番手。大石&菊丸。








「むー。ところで ちゃんって今どこにいるの?」

「不二が教えてくれた情報によると屋上らしいよ」




「・・・・・不二ってどこからそんな情報仕入れてくるんだにゃ?」

「・・・・・さぁ?」










天気がいい屋上ほど気持ちのいい場所はない。

そう言い切る自信がある は「くぁー」っと小さく欠伸をした。








ちゃーん!!」

「おろっ?菊ちゃんに大石。どうしたの?」

「実は さんに聞きたいことがあって」

「聞きたいこと?」








「あ、あのさ・・・ ちゃんの好きな人って・・・誰ぇ?」




「好きな・・・」



((ドキドキドキドキッ))








「好きな、人・・・?」



((ドキドキドキドキドキッ))










「んー。明るさだけが取柄で・・・面倒見だけは一流の人・・・かな?」








「だ、誰!?」

「それは教えない☆」










はニカッといい笑顔を見せると屋上を去っていった。















「・・・なんで俺がお前なんかと組まなきゃなんねぇーんだよ」

「しょうがねぇだろうが!クジで決まったんだからよ!!」








2番手。海堂&桃城。








「いたいた。 センパーイ!!!」








2人は校舎裏にある木の下で本を読んでいた に駆け寄った。








「次は2年生ペアですか・・・」

「な!こいつなんかとペアだなんて言われたくないっスよ!!」

「それはこっちのセリフだ!!!」

「はいはい。何の用?」



「大石先輩達と同じ質問っスよ」

「・・・それ聞いてどうするの?」

「いや・・・なんつーか。興味っつーか」

「・・・ふしゅ〜」










「うーん・・・じゃあヒントだけね?根性バカで、努力家野郎・・・あとは教えない」















「なかなか教えてくれないなぁ」

「ヒントばかりで全然浮かんでこないね」








3番手。河村&不二。








「うっわー。これってもしかして全員くるの?」

「クスッ。 がさっさと吐いちゃえば終わることだよ?」

「そう簡単に私の愛してる人は教えませーん」

「じゃあ、本当にいるんだ・・・好きな人」

「なに落ち込んでるの?タカさん」

「い、いや!別に!!」

「さぁ、僕達にも教えてくれる?早く消さなきゃいけないからね・・・










(何を消す気だ!?)そうだなぁ・・・人情に篤くて、何考えてるかわかんない人・・・かなぁ」















「今までのデータを総合してもそんな奴いないな」

「だいたいそんな簡単に 先輩を渡す気ないっスから・・・」








4番手。乾&越前。








「あ、乾にリョーマちょうどよかった。この資料運ぶの手伝ってくれないかな?」

「あぁ。俺の質問に答えたらな」

「またそれですか・・・」

先輩。俺手伝ってもいいけど・・・」

「あら、ありがとリョーマvv(ニコッ)」

「・・・・・・・別に。(それ不意打ちだよ。先輩)」










「どうせ好きな人の特徴でしょ?これで最後だからね!!!えーっと、頭が固くて・・・生意気な奴・・・」






















「もう 先輩、誰が好きなのか全っ然わかんねぇー!!!」

「これだけ聞いてるのにそれらしい奴は浮かんでこないしな・・・」





「まとめると、明るさだけが取柄だけど面倒見がよくて・・・」

「根性バカな努力家野郎・・・」

「人情に篤いんだけど何考えてるかわからない・・・?」

「頭が固い生意気な奴・・・・・」










うーん・・・。っと部室内に悩み苦しむ声が漏れた。















「はぁ・・・。」








5番手。手塚。








「いい加減に顔を出せ。





「えっ?」

「手塚?」





「いるんだろう?」










ガチャッ。










「ありゃ、バレバレでしたか・・・手塚さんには」





!!」

「えっ!まさかずっとそこに・・・!!?」










部室に現れた は全員の目の前を通り過ぎ、手塚の隣まで移動すると手から企画書を奪い取った。










「ふーん・・・そういう事ね・・・。あの管理人の奴」

。」

「んー?」

「いい加減答えを言え」

「なに?私の好きな人がそんなに気になるわけ?」

「・・・質問に答えろ」

「その間が気になるけど・・・わかった」










その言葉に全員が に詰め寄った。



は全員に背を向けると、部室に飾ってあった写真立てを手に取り愛しそうに目を細めた。












「私の好きな人はね・・・」












ゴクッ。っと全員が息を飲んだ。

は振り返らず、視線は写真に向いたまま話を始めた。















「明るさだけが取柄の猫野郎で、面倒見がいいくせに自分のことは後回しにしちゃう奴で」





「にゃ?」

「えっ?」













「根性がいいくせに打たれ弱くて、努力家だけどがむしゃら過ぎて」





「それって・・・」

「なっ・・・」













「人情に篤いけどいつも無茶をして、何考えてるかわからないのに負けず嫌いで」





「えっと・・・」

「クスッ・・・」













「頭固いけどかなり頼れて、めちゃくちゃ生意気だけど憎めなくて・・・」





「・・・なるほど」

「余計なお世話っスよ・・・」













「固い顔した・・・部員想いなバカ野郎」





「・・・・・・・・・・・・。」













は写真立てから目を放すとクルッと振り向き



フワッ・・・と笑顔を浮かべた。















「あんた達、全員だよ。私の好きな人」














〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

4月20日。

DeepSpaceは1周年を迎えました。

これも皆様の支えと応援があってのこと。

正直・・・1周年を迎えられるだなんて

オープン当時は思っても見ませんでした。

私は今、すごく嬉しいです!!!

これからも皆様が楽しめるような夢を書いていきたいと思います。

今後も応援、よろしくおねがいします。


本当にありがとうございました!!!


DeepSpase管理人。

音沙。





Deep Space 音沙制作。(2007.4.20〜5.20)