「はぁ・・・。なーんで、こうなっちゃったのかなぁ?」










説明しましょうか?

最近縄張りとしているストリートテニス場に遊びにきた
しかし到着した途端、 の視線は一点に止まり体は瞬時に固まった。










「なんだ、俺様と再会できてそんなに嬉しいのか?」
「できれば再会したくなかったわ。あんたとは」










あの氷帝学園の跡部が今度は仲間達を引き連れて、そこに存在していたから。










「跡部の言うとったえぇ女って、この子のことなん?」
「あぁ、俺様の女だ。手ぇ出すなよ?」
「誰がテメェの女だ。消すぞ










その言葉に跡部はまたニヤッと笑みを浮かべた。










「すっげー!!あの跡部にここまで言う女初めて見た!!」










ピョンピョンっと跳ねる男の隣で、クロスをつけた銀髪の男も頷いた。










「面白い方ですね・・・」










クスッと笑いながら に目を向ける。
は腕を組みながらその視線を交えた。









「そこの長身の君」
「俺、ですか?」
「妙な眼で私を見るのね?まるで本心を探るような・・・」
「あれ、バレちゃいました?」










ニコッと黒いオーラ出しまくりの笑みを向けられ、 もまた静かに口元を上げた。










「気に入ったわ。私は
「俺は鳳長太郎です。あそこにいる宍戸さんとダブルス組んでます」
「そう。それで?天下の氷帝メンバー様がこんなストリートテニス場へ何の用?」
「お前に会いに来てやったんだよ」
「お願いした覚えは無いけどね・・・」
「ここにくればお姫さんに会えるて聞いたんや」










誰にだよ。犯人がわかったら1発入れてやる。
は笑顔のままそんなことを考えていた。










「とにかく、だ」










1歩1歩 に歩み寄ると跡部は小さく笑った。










「俺様が直々に来てやったんだ。俺様に付き合え」
「やなこった」
「口の減らねぇ女だな・・・」










左腕をつかむ跡部に対し はほとんど反射的に右拳を握り、いつでもアッパーを決められる姿勢に入った。















「あれっ!? 先輩じゃないっスか!!」










聞こえてきた声に振り返ると、制服でテニスバッグを担いだリョーマと桃の姿が目に入った。
リョーマは目を見開いて に視線を向けている。










ナイスタイミング!リョーマ!!(えっ?)










そう思った は大きく息を吸い込んだ。










「いやぁー!!!」










っ!!?(跡部)



ピクッ・・・!!(リョーマ)










「ヤダ、助けて!!リョーマ!!」










が叫ぶと同時か、それよりも先に駆け出したリョーマは素早く跡部から を離して背中に隠した。










先輩。大丈夫?」
「リョーマ・・・」










はリョーマの制服をギュッと握り脅えた顔をして見せた。





ここポイント。涙目の上目使いで。










「怖かった・・・」










震える声。まぁこれすべて演技なんですけどね。(笑顔)










跡部の後ろにいた氷帝陣と桃城のみ心の中で盛大なツッコミを入れた。










(((さっきまでとキャラ違ぇし!!汗)))










「あんた 先輩に何したの?」
「あーん?てめぇこそ何なんだよ?こいつは俺の女だ。勝手に手ぇ出すな」

はぁ?何わけわかんないこと言ってるわけ。頭大丈夫?










黒い!?越前リョーマが黒い・・・。



それにはさすがの も驚きの表情だった。










「なんだったら 先輩を賭けて勝負してみる?」
「おもしれぇ。負けんのわかってて言ってんのか?」

「お、おいっ!越前!?」
「何言ってん跡部!?」










さすがに周囲が2人を止める。
しかし長太郎は平然とその横を通りすぎ帰り支度をする に歩み寄った。















「どこに行くんですか?」
「帰るのよ。あいつらの勝負の賞品になってやるなんて誰も言ってないし」
「また・・・会えますか?」










その言葉に は振り返る。
その表情は裏に何か隠れているような魅惑の笑み・・・。
長太郎は目を見開き、鳥肌を感じずにはいられなかった。










「またね・・・。長太郎くん?」










ザァ・・・!!










音を立てながら、長太郎の中で何かが崩れ始めていた・・・。
思わず手の平で口元を押さえて赤くなる顔を必死に隠した。










「ヤバイ・・・」










すでに は姿を消していたが、長太郎はしばらく・・・そこに立ち尽くしていた・・・。










「あれ? 先輩いなくなっちゃった・・・」



「「「えぇっ!!?(滝汗)」」」















2008.3.12