「
。頼みたいことがあるんだが」
「却下。」
前置きから
の返事までかかった時間をすかさず記録する乾。
「俺とダブルスを組んでみないか?」
「だから却下!!だいたいなんで私と乾がダブルス組まなきゃいけないのよ。
前に言ったわよね?私はシングルス専門なの」
「あぁ。わかってる。実は越前と桃がダブルスを組むと言い出したんだ・・・」
「はぁ!?あの協力性のカケラもないあの2人がダブルス!?
あの生意気なマイペースルーキーと単純熱血の暴れ野郎がダブルス!!?」
そこまで言うか・・・。
乾は心の中で2人に同情した。
「そうだ。だから練習相手が必要なんだが・・・
大石・菊丸ペアは普通に戦って勝ち目がないだろうし」
「不二・河村ペアはシングルス強化のため、いいペアがいないと?」
「さすがだな
。っと言うわけで頼む」
「嫌よ」
鋭い視線を交える両者。
「スペシャル苺パフェデラックスでどうだ?」
「しょうがないわね。やってあげる」
案外呆気なく乾・
ペアは完成した。
■
「桃城、越前。コートでダブルス試合だ」
「おっ!いよいよダブルス練習の始まりか。行くぞ越前!!」
「ちーっス」
「相手は誰だろーな?大石先輩達か・・・不二先輩達か?」
「残念」
聞こえてきた声に桃城と越前の動きがピタッと止まった。
「私と乾が相手よ」
「マ・・・」
「マジっスか?」
「不二ー!!乾と
ちゃんがダブルス組んで桃達と試合だって!!」
「へぇ・・・おもしろそうだね。海堂も行くでしょ?」
「・・・フシュー」
「これは・・・手塚」
「あぁ・・・」
データテニスの乾に相手の弱点を探り、ゲームの流れを握る
。
「最強で・・・最高の2人がダブルスを組んじゃったね」
「俺のデータは頭に入ってるか。
」
「もち。私を誰だと思ってるの」
そして誰もが注目する試合の1ゲーム目が今スタートした。
2006.9.7