。頼みたいことがあるんだが」

「却下。」








前置きから の返事までかかった時間をすかさず記録する乾。















「俺とダブルスを組んでみないか?」

「だから却下!!だいたいなんで私と乾がダブルス組まなきゃいけないのよ。
 前に言ったわよね?私はシングルス専門なの」

「あぁ。わかってる。実は越前と桃がダブルスを組むと言い出したんだ・・・」

「はぁ!?あの協力性のカケラもないあの2人がダブルス!?
 あの生意気なマイペースルーキーと単純熱血の暴れ野郎がダブルス!!?」








そこまで言うか・・・。
乾は心の中で2人に同情した。








「そうだ。だから練習相手が必要なんだが・・・
 大石・菊丸ペアは普通に戦って勝ち目がないだろうし」

「不二・河村ペアはシングルス強化のため、いいペアがいないと?」

「さすがだな 。っと言うわけで頼む」

「嫌よ」








鋭い視線を交える両者。








「スペシャル苺パフェデラックスでどうだ?」

「しょうがないわね。やってあげる」










案外呆気なく乾・ ペアは完成した。































「桃城、越前。コートでダブルス試合だ」

「おっ!いよいよダブルス練習の始まりか。行くぞ越前!!」

「ちーっス」

「相手は誰だろーな?大石先輩達か・・・不二先輩達か?」








「残念」








聞こえてきた声に桃城と越前の動きがピタッと止まった。








「私と乾が相手よ」








「マ・・・」

「マジっスか?」










「不二ー!!乾と ちゃんがダブルス組んで桃達と試合だって!!」

「へぇ・・・おもしろそうだね。海堂も行くでしょ?」

「・・・フシュー」

「これは・・・手塚」

「あぁ・・・」










データテニスの乾に相手の弱点を探り、ゲームの流れを握る










「最強で・・・最高の2人がダブルスを組んじゃったね」
















「俺のデータは頭に入ってるか。

「もち。私を誰だと思ってるの」










そして誰もが注目する試合の1ゲーム目が今スタートした。















2006.9.7