◇ 捨て猫 ◇







瓦礫の上でただ世界を見渡したような目で僕を見つめる



首輪をしている捨て猫は、毎日そこにいるんだ



まるで誰かを待ってるかのように…






でもこの猫は分かってるんだ



誰も来ないことを



毎日毎日待ったって……






君と僕は似ている



僕も独りぼっちなんだ



だから…



似ているから、僕も毎日君のことを見に行くんだと思う








今日は雨



僕は傘を二つ持って猫に会いに行く



やっぱりそこに猫はいて



「寒いだろ??傘やるよ。」



そう言って僕は傘を置く



「ニャァ………」



弱々しい声が聞こえた






「ごめんな。
僕の家、アパートだからお前のこと飼えないんだ。」



すると猫は僕に体を寄せる



とても嬉しそうな顔をして






君と僕は捨てられた





君と僕は独りぼっち





だけど、今は独りじゃない





誰も来ないなら、僕が毎日行くから





「じゃあ、また明日。」















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郁様のサイトで1444番キリを踏んで頂いたものです。

リクエストをどうぞ。 と言われ遠慮なく「捨て猫」と言った俺ですが・・・。

そうだった・・・この人は天才だった!!!

この詩を頂いた瞬間固まり、時間差で叫びました。

かっこよすぎっスよ郁様!!!


そんな素敵な詩を書く郁様のサイトは
こちらです。